過剰消費見直す事はゆとりの一時を得ることでもある

昨日の信毎夕刊に鈴木孝夫氏による≪過剰消費見直す機会に≫を読んで。同じ様な心もちで生きていらっしゃる御仁がいらっしゃる事に多少なりほっとする一時を感じたものでした。私なりに付け加えて書かせて頂くと、原発の問題、電力の問題、結果無駄な照明を極力減らす生活をしています。便利な電気製品による生活は手放せない事が多く、先ず違和感無く出来る事は、無駄に照明を点灯しない見ないテレビは消すこと。

その結果、数十年前の子供時代の何ともいえぬ穏やかな懐かしい日々を思い出し、心地良いある一時に浸る楽しみを発見した。子供時代の事、夕暮れ時、既に太陽が強い日差しを放たなくなった頃、東向きに開いた大きな窓の外には太い何十年経た椎の木から心地よい風が顔を優しくなでる。

私の生家は森の中の一軒家のごとく人家からやや離れた家で周囲は樹木におおわれていた。窓の下は大きな地袋があり、畳一畳半の広さが有る。そこに座布団を敷いてお腹にタオルをかけて昼寝を貪る日ゝであった。目線の横には太い樫の木が触れば届く程近くにある。どんぐりも拾った懐かしい木ではある。その顔をなでる風の感触でお昼寝からガバッと起き上がり、あわてて読んでいた続きの本をまた読み始める。本は終戦後数年のことで中々新しい書物を親に買ってもらうという意識すらなく、良寛さんとアメリカの漫画を何度繰り返し読んだことでしょう。

英語は5・6歳に解る筈も無く、ある時7歳だったと思うが従姉妹の大学生のお姉様にソフトクリームをご馳走になり、漸くアメリカ漫画が多少納得できた・・・・・。内容は何度も繰り返し読むので頭にすっかり入っているのに、何か魅力的なソフトクリームが見たこと無い私には解らなかったのだ。それまではキリスト教系幼稚園児だったので、イエス様の絵本だけが読物であった。

小学3年以降になると座敷の次の間の本棚にある『世界地理付属』全巻を読破。里見八犬伝もあった。確かチャタレー婦人の恋人(又はボヴァリー婦人の恋人のどちらか)もあった筈。全て父親の昔の書物ではある。難しい本も『てふてふ』ではあるがカナがふって有り、他に読むものが無いので何でも読んでしまった。

あれから60年近く経てしまった。今では、太陽が地平線近く室内はやや薄暗い中、好きなCDを聞きながら気にいったカップで
美味しいお茶を頂く一時を何よりの贅沢と楽しんでいる。経済が好調であった頃には、間違っても味わえなかった一時のゆとりではある。

不景気な中、中々仕事も思ったようには行かない。取引先の若い方達の将来への心細さが手に取る様に感じられる今日この頃ではある。昔順調であった分だけ苛立ちは大きい。ここ数年時勢に馴れる様に自分を説得はしているが、世の中悪くなるばかりではある。

先が見えない世界恐慌に向かっているのでは・・・・と感じるニュースでもある。鈴木氏は『大震災をきっかけに、日本は経済発展ばかり追うのは止めるべきです。電力などの過剰消費を見直す良い機会です』と述べていらっしゃる。家電商品は何度も修理して使い続ける。流行遅れになった衣類は、再び流行するまで取っておく。とも書かれている。私は仕事柄、不要物に遭遇する事が多いが何時も出来るだけ欲しい方に使って頂く努力はしている。

鈴木氏はこうも仰っている。≪日本は国土が狭く、人口も中国やアメリカよりも少ない。資源も乏しい。『超大国』になる必然性はありません。大国幻想にとらわれず、身の程を知った『中くらいの国』を目指せばよいのです≫。と


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